どんな症状なの?
発病原因は不明ですが、遺伝的素因やウィルスとの関連が注目されています。 膠原病(自己の成分に対して免疫反応が起こってアレルギーが発生する病気)で、 30~50代の人に発症しやすく、性別では女性が男性に比べて3倍多いとされています。
発病時には、起床時に関節が動きにくい(こわばり)、手指や足趾の関節の腫れ・変形が左右対称に見られます。個人差はありますが、だるさや疲れやすさ・微熱などの全身症状も伴います。進行すると関節拘縮のために可動域制限がみられるようになり、手指や手首の拘縮が顕著になると、衣服のボタンが留めにくい、ドアの開閉が困難になる、などの日常生活動作での支障が出るようになります。 また、リウマチの患者さんにとって片手でフライパンや鍋を持つことは、手首に負荷が掛かるだけでなく尺側変異も引き起こす原因となるため、両手で持つなど注意が必要です。
病院ではどんな治療をしているの?
血液検査、関節の炎症や破壊の程度、進行の過程を確認するためのX線検査・MRI検査などが行われ、臨床症状と併せて診断されます。薬物療法は、抗リウマチ薬が中心となります。関節の炎症を抑えて痛みを和らげるための非ステロイド抗炎症薬も併用されますが、その種類は多く、効果や副作用を考慮して使用されます。その他、必要に応じて坐薬や湿布薬、塗り薬なども使用されます。また、関節の動きを維持し筋萎縮を防止するために理学療法やリハビリテーションも取り入れられます。関節拘縮などで日常生活に支障が出るような状態では、関節運動の維持と改善を目的として人工関節・関節形成術など、関節が不安定な場合には関節固定術、炎症が起こっている滑膜を除去する滑膜切除術といった外科手術療法が行われることもあります。
鍼灸ではどう考えているの?
リウマチの症状は関節に現れ、湿気の多い雨の日や天気が悪化しそうな時に症状が強くなります。東洋医学では、関節を支配しているのは「脾(ひ)」とiいう蔵で、脾は飲食の不摂生や湿気により負担がかかることを嫌います。そのため、湿気の多い梅雨の時期などにリウマチ症状が悪化しやすいのは、湿気により脾に負担が掛かり、支配部位である四肢関節に炎症が広がるためと考えます。
治療はどのように進んでいくの?
痛みや関節の腫れが顕著な場合には、まず痛みの軽減を目的に治療を進めます。 関節拘縮や変形がある場合、元の状態に戻すことは出来ませんが、それらの進行を抑えることを目的に治療を進めます。 痛みや腫れの見られる関節周囲の局所にも直接鍼をしていきますが、症状がある関節部だけではなく、リウマチは全身性の疾患と捉え、全身調整のための鍼治療もしていきます。生活習慣(睡眠・食事・運動)も症状の緩和にはとても大きな影響があります。施術はもちろんですが、生活習慣のアドバイスも併せて行います。施術は早ければ早い方が変化も早く出やすいものです。お困りの症状は後回しにせず早めに施術を受けにお越しください。
※治療の頻度や回数は初診の際、問診や触診などで状態の把握を行った後に施術計画として患者様にお伝えしています。また、治療を進めていく中で、ある程度症状が回復した方がご自分で勝手に治療を打ち切られてしまうことがありますが、再発を防ぐ観点から鍼灸師の治療に対する指示は必ずお守り下さいますようお願いします。
最後に
関節リウマチは症状の出ている鍼灸が初めての方はとても緊張して来院される方も珍しくありません。しかし、関節リウマチに対しての当院の鍼灸施術は刺激の弱いとてもやさしい施術です。どうぞ安心して施術をお受け下さい。それでも不安なことなどある場合はお気軽にお問合せ頂ければ、なんでもお答え致します。お一人で悩まず専門家に相談する、というのも一つの解決策になるかもしれません。鍼灸があなたの悩みを少しでお減らすお手伝いができれば幸いです。
電話:042-774-2292
関節リウマチに対する施術料金のご案内
初めての方…7700円(初診料、検査料、施術費、税込)、所要時間60分前後
二回目以降…5500円(税込)、所要時間15分~20分当院の施術者は全員国家資格である『はり師』、『きゅう師』を取得しております。また使用する鍼も全て使い捨てのものを使用していますので安心して施術をお受けください。