どんな症状なの?
腰痛は二足歩行を行う人間の宿命といわれる程、構造的に負荷がかかりやすく数多くの方が腰痛に悩んでいます。 また、腰痛と言っても様々な原因から起きています。筋肉が原因のもの、神経が原因のもの、骨が原因のもの、内臓などが原因のもの、それぞれ複合したもの。原因によっても症状の出方が異なるので治療の前にその原因を探ることが必要になります。大きな病気に起因しているもの等、先に病院で詳しく見てもらった方が良い場合は、先に病院をお勧めし、その後で治療を行うという場合もあります。シビレや筋力低下を伴うもの、しばらく経つのに段々痛みが強くなるもの、夜中でも疼いて眠れないなどの症状がある方は念のため先に病院へ行かれることをお勧めしています。物理的な原因がある場合は病院の方が良い場合もあります。 『原因がよく分からない』や『痛み止めだけであまり変わらない』、『様子を見てくださいと言われた』という方は鍼灸がお役に立てるかもしれません。
病院ではどんな治療をしているの?
痛みや炎症を抑えるため消炎鎮痛薬の内服、コルセットの装着、各種の牽引(けんいん)法などが行われますが、痛みの程度がそれほど強くない場合は保存療法といって、動かさないよう指導し湿布などを張ってもらい様子を見ることも多いようです。また、正しい姿勢や動作の指導、腰痛体操の指導を行ったり、痛みが強い場合は局所麻酔薬を注射するブロック療法や手術などが選択される場合もあります。
鍼灸ではどのように考えているの?
腰が痛いと腰に原因があると考えてしまいがちですが、実は腰だけに原因があるとは限りません。東洋医学でいう経絡というエネルギーの流れの不調からくる自然治癒力の低下によって様々な症状が引き起こされると当院では考えています。経絡の流れを整え、低下した自然治癒力が大いに発揮できる状態にして自分自身の力で良くなる手伝いを鍼灸では行っています。痛みのある患部に対して、消炎・沈痛を目的として鍼をすることもありますが、それよりも腰を流れる経絡の流れを整え自然治癒力を引き出すことの方が大切です。悪くなりにくい体作りを進めていくことで、腰痛のせいでやりたいことの選択肢が減らないようにしていきたいと考えています。
治療はどのように進んでいくの?
腰痛に限ったことではありませんが、まずは問診や各種検査によって、あなたの状態を把握しその上で今のあなたにとって最適な施術計画を作成しご提案します。そして計画にご納得頂ければ、その計画に従って施術を進めていきます。最短で変化が出るようにあなたに守ってもらいたいのは、まずは計画通りに施術を受けることです。痛みが軽くなると計画を前倒しして施術間隔を広げたくなる気持ちはわかるのですが、今までの数多くの臨床経験から言わせてもらうと、痛みは軽くなったように見えても経絡の不調が良くなっていない場合、再発のリスクが非常に高まります。大切なあなたのお身体です。せっかく時間とお金をかけて施術を受けるのですから、計画通りきちんと施術を受けてみることをお勧めいたします。
また、ベッドからの起き方や椅子からの立ち方、身体の動かし方なども指導することがありますので、より良い効果を早く出せるように出来る限りご協力下さい。